(小さなマッチ棒が、配信者秋元ちゃんにスーパードリームロケットを66個贈りました) 「小さなマッチ棒さん、スーパードリームロケット、ありがとうございます!ちゅっ!マッチ棒さんは、歌を聴きたいですか?それとも、ダンスが見たいですか?」秋元詩韻は言った。なんとかこの大物ユーザーを引き留めたいのだ。 「マジかよ!マッチ棒兄貴が来た!」 「マッチ棒兄貴、すげえ!どのルームに入っても、必ずスーパードリームロケット66個コースだな」 「マッチ棒兄貴、崇拝してる!ずっと追いかけて、やっと会えました!」 「マッチ棒社長、カバン持ちはいりませんか?」 画面はコメントで埋め尽くされた。 その時、ライブ配信ルームに、森岡翔よりもレベルの高い大物ユーザーが入室してきた。なんとレベル298だ。一気に森岡翔はランキング2位に落とされてしまった。 この俊ちゃんという大物は、入室するなりコメントを投稿した。レベルが高いので、コメントの文字が金色に輝き、他の視聴者の目を引いた。 「詩韻、今夜、俺がランキング1位になったら、本当にデートしてくれるのか?」 「ええ!俊朗、今夜、あなたがランキング1位になったら、明日はデートしましょう」 秋元詩韻は、柔らかく魅力的な声で答えた。 それを見ていた視聴者たちは、大騒ぎになった。 「マジかよ、誰だコイツ?女神が奪われるぞ!」 「うちの大学のイケメン金持ち、高坂俊朗だよ!超お金持ちなんだぜ!」 「高坂俊朗、今夜こそ、秋元詩韻を落とす気だな」 「明日、大ニュースになるぞ!タイトルはこうだ。『イケメン金持ち高坂俊朗、数千万円貢いで学園のマドンナ秋元詩韻をゲット!』」 「いいね!絶対に学園ニュースでトップ記事になるね!」 森岡翔は、ルームから退出するところだった。 しかし、よく見ると… 高坂俊朗は、相川沙織がいるにもかかわらず、秋元詩韻に言い寄っている。しかも、ランキング1位になってデートしようとしている? させるもんか… くそ… なんとしても、コイツの邪魔をしてやる。今夜、少しだけ利子を回収して、後でゆっくり元本も回収してやる。 高坂俊朗もまた、今夜はなんとしてでも秋元詩韻を落とそうと決意していた。彼女を口説き始めてから、かなり時間が経っていた。金も使ったが、まだ成功してい
最近、秋元詩韻は気分が優れなかった。彼女の家庭は裕福ではなかったが、子供の頃から可愛かったため、両親は彼女にできる限りのことをさせてくれた。 さらに、彼女は歌やダンスの才能に恵まれており、中学時代から高校時代まで、常に学校の人気者だった。 江城の大学に進学しても、それは変わらず、すぐに多くの人から注目されるようになった。 彼女は、常に複数のイケメンお金持ちたちの間を自由に行き来し、彼らに様々なプレゼントを競わせていた。中には、数百万円もするBMWのスポーツカーをプレゼントした者もいたが、さすがに車を受け取ることはできなかった。仕方なく、服やバッグなどのプレゼントだけを受け取っていた。 彼女は、もらったプレゼントを安く売って、かなりの金額を稼いでいた。 その後、彼女はライブ配信で、彼らにお金を使わせようと考えた。 わずか数ヶ月で、彼女は2000万円以上のギフト収入を得ることができた。これは予想外のことで、プレゼントを安く売るよりも、はるかに儲かることに彼女は気づいた。 しかし、最近、彼らの態度が冷たくなってきていることに彼女は気づき始めた。2、3人は、すでに他の女に乗り換えてしまっていた。 さらに、彼女の二大パトロンの一人である高坂俊朗までが、他の女にうつつを抜かしているというのだ。 噂によると、ここ数日、高坂俊朗は毎日、あの相川沙織を連れて金葉ホテルに出入りしているらしい。詩韻は、強い危機感を覚えた。 彼女はこの関係が長くは続かないことを悟っている。誰だって馬鹿じゃない。彼女にあれだけ投資しているのに、何のメリットもないのでは、他の女に乗り換えた方がマシだ。 そこで、彼女は今夜、ある決断をした。自分を追いかけている男たちに、今夜、自分のライブ配信でランキング1位になった者とデートする、と仄めかしたのだ。 今、二大パトロンの一人、高坂俊朗はすでに来ていた。あとは、徳永勇が来れば完璧だ。この二人がいれば、今夜はきっと大儲けできる。 高坂俊朗は秋元詩韻の言葉を聞いて、ランキング1位になる準備を始めた。 ランキング1位を見てみると、総額1560万円。徳永勇の野郎が貢いでいる。 自分はランキング2位で、約800万円貢いでいる。つまり、あと800万円貢げば、ランキング1位になれる計算だ。 もちろん、これは徳永勇が来
(勇者ヨシが配信者秋元ちゃんにスーパードリームロケットを66個贈りました) 30分後… (俊ちゃんが配信者秋元ちゃんにスーパードリームロケットを1314個贈りました) (勇者ヨシが配信者秋元ちゃんにスーパードリームロケットを1314個贈りました) ライブ配信ルームは大盛り上がりだった。 視聴者数はすでに10万人を超えていた。 「大金持ち、すげえ!」というコメントが画面を埋め尽くす。 秋元詩韻も嬉しいあまりに、気が狂いそうだった。まさか二人とも、こんなに気前が良いとは…一人4000万円以上も貢いでくれたのだ。 これでもう、6000万円以上の収入が確定した。想像を絶する金額だ。 しかし、高坂俊朗と徳永勇も、冷静さを取り戻し始めていた。このまま競い合っても、最終的に秋元詩韻を落とせればまだ良いが、もし落とせなかったら、きっと悔しくて死にたくなるだろう。 これはオークションとは違う。確かに、一番高い金額を提示した者が落札するのだが、一度貢いだギフトは返ってこないのだ。 そこで、高坂俊朗は徳永勇に電話をかけた。 電話がつながると、高坂俊朗は単刀直入に言った。 「徳永、俺は1億円までなら出す。お前がそれ以上出すつもりなら、俺は降りる。その代わり、さっき俺が貢いだギフトは返してもらいたいんだが、どうだ?」 電話の向こうで、徳永勇はしばらく沈黙した後、言った。「高坂、お前が今すぐ6000万円振り込んでくれるなら、俺は詩韻を諦める。それでダメなら、とことん付き合うまでだ」 高坂俊朗は少し考えて言った。「わかった!6000万円振り込んでやる。その代わり、今後は一切、詩韻に近づくな」 「いいだろう」徳永勇の声が電話から聞こえてきた。 高坂俊朗はすぐに徳永勇に6000万円を振り込んだ。彼らのレベルの人間は、多少クズなところがあっても、約束は守る。 高坂俊朗は計算した。ランキング1位になるには、あと800万円ほど貢ぐ必要がある。ということは、合計で1億2千万円以上を秋元詩韻に貢いだことになる。 彼の家は億万長者とはいえ、一度に1億2千万円以上も使うのは、さすがに気が引ける。しかし、秋元詩韻を落とせるなら、安いものだ。 ライブ配信ルームでは… 徳永勇は、高坂俊朗から6000万円を受け取ると、ライブ配信ルームを退
「俊朗、明日の電話、待ってるから!!!」 秋元詩韻の声がライブ配信ルームに響き渡った。 ルームは大盛り上がりだった。 「ああ…俺の女神が!」 「悲しくて、息ができない!」 「また一人の女神が俺たちの元から去ってしまうのか…」 高坂俊朗の大きな金色のコメントが、再び画面に表示された。 「ハハハ!いいね…詩韻、明日、君に最高の夜を過ごさせてあげるよ」 森岡翔は、そろそろいいタイミングだと感じ、コメントを投稿した。彼もまた、レベル100を超えていたので、コメントは目立った。 「ランキング1位になったら、配信者とデートできるって本当ですか?」森岡翔は言った。 「マッチ棒兄貴、女神を助けてくれ!」 「そうだよ、マッチ棒兄貴、悪魔の手から女神を救い出してよ!」 「何を言ってるんだ!マッチ棒兄貴がランキング1位になったら、女神はマッチ棒兄貴のものになるに決まってるだろ!」 「俺も、マッチ棒兄貴にランキング1位になってほしい!」 普通のコメントが、画面を埋め尽くしていた。 「秋元さんに聞きたいんですけど、ランキング1位になったら、本当にデートできるんですか?」森岡翔は続けて尋ねた。 「ええ」秋元詩韻は答えた。 「分かった!」 森岡翔は、それ以上何も言わず、スーパードリームロケットを発射した。 (小さなマッチ棒が配信者秋元ちゃんにスーパードリームロケットを1個贈りました) 10分後… (小さなマッチ棒が配信者秋元ちゃんにスーパードリームロケットを666個贈りました) 30分後… (小さなマッチ棒が配信者秋元ちゃんにスーパードリームロケットを1314個贈りました) 1時間後… (小さなマッチ棒が配信者秋元ちゃんにスーパードリームロケットを2520個贈りました) 2時間後… (小さなマッチ棒が配信者秋元ちゃんにスーパードリームロケットを5200個贈りました) 人たちは、呆然としていた… 高坂俊朗は、呆然としていた… 秋元詩韻も、呆然としていた… ライブ配信ルームの視聴者数は、30万人を超えていた。 スーパードリームロケット5200個とは…2億円以上だった! クジラライブ開設以来、最高額のスパチャ記録更新だった。 「マッチ棒社長、すげえ!」 「マッチ棒
翌日、森岡翔は昼まで寝ていた。 顔を洗って歯を磨き、森岡翔は金葉ホテルへ向かった。 「森岡社長、こんにちは!」 「森岡社長、こんにちは!」 ホテルに入ると、彼に挨拶する従業員が後を絶たなかった。 昼食を済ませた森岡翔は、そのまま会長室へ向かい、休憩することにした。 しばらくすると、ノックの音が聞こえた。 「コンコン…」 「どうぞ!」 中村薫が入ってきた。 「森岡社長、ホテルの引き継ぎ手続きが始まりましたが、いつ頃、お時間よろしいでしょうか?」 「薫姉さん、言っただろう?引き継ぎのことは、俺は口出ししないから、任せるよ。支払いが必要になったら、連絡してくれればいい」 「分かりました。それでは、社長のご休息を邪魔しないようにいたします。あ、そうだ、今夜、引っ越してきますね!夜はドアを開けて待ってますから!」 そう言うと、中村薫は、森岡翔が何か言う前にオフィスを出て行った。 またか… また誘惑された… 森岡翔は椅子に座り、スマホをいじっていた。 ラインを開く。 村上祐介からメッセージが届いていた。 「翔、いつ大学に戻るんだ?」 「明日かな」森岡翔は返信した。 「翔、一つ、話しておきたいことがある。絶対に怒るなよ」 「何だよ」 「高坂の野郎、お前が血を吐いて倒れた時の写真を学内ネットにアップしたんだ。しかも、色々エピソード付きで…お前、今…すごい有名人になってるぞ!」 「マジかよ!ちょっと送ってくれ!」 しばらくすると、村上祐介から写真が送られてきた。 それは、森岡翔が小さな森の中で倒れていた時の写真だった。 「あの野郎、昨夜はほんの少し利子を回収しただけだ。これから、じっくりと痛めつけてやる」森岡翔は心の中で毒づいた。 森岡翔は、再びスマホをいじっていた。 そして、秋元詩韻にメッセージを送った。 「今晩6時、金葉ホテルで会おう。来たら、名前を言えば大丈夫だから」 「かしこまりました、マッチ棒社長。お会いできるのを楽しみにしています!」秋元詩韻は返信した。 秋元詩韻は今、授業中だったが、朝からずっとスマホが気になって仕方がなかった。森岡翔からの電話やメッセージを見逃さないように、気を張っていたのだ。 高坂俊朗や徳永勇のような、中途半端な金持ちの
個室に入ると、誰もいなかった。 秋元詩韻は適当な席に座ったが、心は落ち着かなかった。 しばらくすると… ドアが開く音がした。 秋元詩韻はドキッとして、顔を上げた。 ドアが開き、若い男性が入ってきた。 入ってきた男性を見て、秋元詩韻は、どこかで見たことがあるような気がした。 「もしかして…森岡さん?」秋元詩韻は立ち上がり、半信半疑といった様子で尋ねた。 「秋元さん、どうも。森岡翔です。まさか、秋元さんが俺のこと知ってるなんて…やっぱり、大学で噂になってるのかな?」森岡翔は苦笑しながら答えた。 「本当に、森岡さんなの?」秋元詩韻はもう一度尋ねた。 「本物だよ」 「あなたが、昨夜、私に2億円以上もギフトを贈ってくれた小さなマッチ棒さんなの?」 「どう?似てない?」 「そんなはずないわ。だって、森岡さんが…どうして…」 秋元詩韻は驚きすぎて、言葉が出なかった。 ここ2日間で、森岡翔は確かに江南大学で有名人になっていた。しかし、それは良い噂ではなかった。 ラインや学校フォーラムでは、彼の噂でもちきりだったのだ。 4年間付き合った彼女を他の男に奪われ、ショックのあまり血を吐いて倒れた、という話だった。写真までアップされていた。 もし、この人が森岡翔なら、どうして他の男に彼女を奪われるんだ?むしろ、彼が他の男から彼女を奪う側だろう。誰がこんな大金持ちと別れるんだ?頭がおかしいんじゃないか! 「秋元さん、ああ…話せば長くなるんだ。とりあえず、座って。食事しながら話そう」 秋元詩韻は席に着いたが、森岡翔から目を離さなかった。どうしても、彼が噂の森岡翔だとは信じられなかったのだ。 すぐに個室のドアが開き、料理が運ばれてきた。2分も経たないうちに、テーブルいっぱいに料理が並んだ。 「森岡社長、お料理が全て揃いました。ごゆっくりお召し上がりください。何かございましたら、お呼びくださいませ」 新しいロビーマネージャーはそう言うと、個室を出て行った。 森岡社長?それとも森岡さん?従業員がお客様の名前を直接呼ぶことはないはずだ。ということは…森岡社長?でも、どうして社長と呼ばれているんだろう? 秋元詩韻は疑問でいっぱいだった。 「秋元さん、先に食べよう。お腹減ってるだろう?」森岡翔は言った。
秋元詩韻は、金葉ホテルを出てから、ずっとボーッとしていた。 ここ数日、大学で噂になっていた貧乏学生の森岡翔が、実はとんでもない大金持ちだったなんて…誰が信じるだろうか? しかも、金葉ホテルのオーナーだなんて… 金葉ホテルって、一体いくらするんだろう?2000億円?それとも4000億円? しかも、森岡翔にとっては、金葉ホテルなんて大した金額ではないみたいだし…彼はいったい、どれだけの資産を持っていたんだろう?2兆?それとも4兆? さらに滑稽なのは、そんな大金持ちが、相川沙織に振られたということだ! 相川沙織のことは知っていた。二人とも大学のダンスサークルのメンバーで、親しくはないが、顔見知りではあった。 もし、相川沙織が森岡翔の正体を知ったら、きっと後悔して泣き崩れるに違いない。まさに、小粒のゴマを拾ってるために、大きなスイカを捨てたようなものだった。 森岡翔は秘密にしてほしいと言って、これからも目立ちたくないようなので、彼女は彼の秘密を守ろうと思った。それに、誰もライバルがいなければ、彼女は安心して森岡翔に近づけた。彼女は、彼に寄り添うことを決意した。 ライブ配信は、もうできないだろう。もし配信を始めたら、絶対叩かれる。ライブ配信では、何を言われるか分からない。 多くの人は、きっと自分のことを森岡翔の女だと思っているだろう。しかし、実際には、二人は食事をしただけで、何もなかった。 秋元詩韻は、これ以上他人から侮辱されたくなかった。それに、1億4千万円以上の収入もあるし、実家に少し広めの家を買ってあげられる。 森岡翔に頼れば、これからお金に困ることはないだろう。 森岡翔は食事を終えると、車で江城を一周した。普通の服を何着か買った。明日は大学に戻る予定なので、目立たない方がいいだろう。 江南インターナショナルマンションに戻ると… 中村薫がすでに引っ越ししてきており、部屋の片付けをしていた。 森岡翔は彼女に声をかけずに、そのまま上の階へ上がった。 翌日。 森岡翔は早起きをした。 顔を洗って歯を磨き、下の階へ降りていった。 リビングに行くと、中村薫はすでに身支度を整え、出勤の準備をしていた。 「薫姉さん、おはよう!」 「森岡社長、今日はずいぶんお早いんですね」 「薫姉さん、俺は大学生
森岡翔は、まるで何も聞こえていないかのように、そのまま教室へ向かった。 仕方がなかった。まさか、彼らに殴りかかっていけるわけでもない。それに、一人で3人に喧嘩を売るなんて、自殺行為だった。 もう少し我慢しよう。限定生産のブガッティを手に入れたら、お前らに見せつけてやるからな。 森岡翔は教室に入っていった。 教室には、すでに大半の学生が着席していた。 森岡翔が入ってくると、みんな好奇心いっぱいの視線で彼を見つめた。 森岡翔が自分の席に戻ると、村上祐介たちが近づいてきた。 彼らは、大学に入学した当初、1年以上一緒に寮で暮らし、ヒモ四天王を自称していた。仲の良い4人組だった。 「翔!大丈夫か?」村上祐介が口を開いた。 「大丈夫だよ。お前ら、何だよ?俺が自殺でもするかと思ってるのか?」森岡翔は答えた。 「無事なら良かった。お前が落ち込んで、俺たちヒモ四天王の名が廃るんじゃないかと心配してたんだ」今度は、ヒモ四天王の一人である藤原豹が言った。 「今の時代、三本足の蛙を探す方が難しいけど、二本足の女なんて、どこにでもいるぜ」ヒモ四天王のもう一人、周藤文華が言った。 「もういいよ、心配しなくても大丈夫だって。俺が落ち込んでるように見えるか?」森岡翔は言った。 「分かった、無事なら良かった。じゃあ、明日の夜、合コンしようぜ。もう手配は済んでる。場所は、明日の午後に連絡する。久しぶりに、みんなで集まろう」村上祐介が言った。 「久しぶりに集まるのはいいけど、なんで合コンなんだよ?」森岡翔は尋ねた。 村上祐介は、森岡翔の耳元で小声で言った。 「安心しろよ、今回の合コンの相手は、うちの大学の女子じゃない。江南メディア大学の学生だ。あそこの芸術学部の子たちは、みんな美人だぞ。うちの大学の子とはレベルが違うからな」 「なんで、お前、メディア大学の学生と知り合いなんだよ?」森岡翔は尋ねた。 「俺、新しい彼女できたんだよ。メディア大学の学生なんだ。どうだ、すごいだろ?」村上祐介は、得意げに言った。 「また?お前、彼女を替えるのが早すぎるだろ!お前みたいな浮気性の金持ちのボンボンがいるから、俺みたいな尽くすだけの男は、いつまでも報われないんだよ」 「おいおいおい!!!俺を、高坂の野郎と一緒にしてくれるな!俺が遊んでるのは